●技術士建設部門の受験者数と合格率は?
●「必須科目」では、どのようなテーマから出題されるのか?
●「選択科目」では、受験者のどのような能力が問われているのか?
本記事では、技術士取得者の私が解説します。
建設部門の概要
なんでだろう。。
仕事を請け負う受注産業だよね。
必須になっていたりするよ。
下表を見て分かるように建設部門とその他の部門では
受験者数に圧倒的な差があります。
表 建設部門および20部門平均の受験者数
令和元年度 | 令和2年度 | 令和3年度 | |
建設部門 | 13,546人 | 11,763人 | 13,311人 |
20部門平均 ※建設部門除く |
400人 | 317人 | 361人 |
(社)日本技術士会HPより
国交省では技術者の所有すべき資格として、技術士資格を挙げており、そのほかの資格と
比べて技術提案(プロポーザル)方式での得点が多く与えられています。
そのため、建設コンサルタント業界など一部の業界では、
競合他社に勝って受注するためには、必須の資格となっています。
選択科目別の合格率
続いて、選択科目別の合格率です。
建設部門全体の合格率は例年10%程度です。
表 建設部門および20部門合計の合格率
令和元年度 | 令和2年度 | 令和3年度 | |
建設部門 | 9.4% | 10.3% | 10.4% |
20部門合計 | 11.0% | 11.8% | 11.2% |
(社)日本技術士会HPより
他の部門では合格率30%を超えるような選択科目もあるなかで、
建設部門は各選択科目の合格率が全体的に低いのが特徴です。
受験者数も多く、業務上必要な資格と位置付けられている業種もあるので、
技術士のなかでも特にハイレベルな部門となっています。
必須科目の概要
建設部門全般にわたるテーマから出題されるよ。
「維持管理」「技術開発」「防災・減災」「工事の品質」の大きく分けて6分野があるよ。
必須科目試験では、防災・減災や社会資本の老朽化などは昔からある課題について、
過去問の類似問題が出ることも多いです。
ただし、国交省の重点政策や法改正などは毎年更新されるため、
最新のトレンドを追いかけて勉強する必要があります。
必須科目の対策方法はこちらで詳しく解説しているのでご参考にしてください
選択科目の概要
「専門知識」に加えて、「応用能力」と「問題解決能力及び課題遂行能力」が試される試験になっているよ。
そして問題解決する力も求められるのか。。
実務能力が問われる内容になっているよ。
技術士に求められる資質能力には「専門的学識」のほかに「問題解決」もあります。
これは技術士が専門的応用能力を必要とする事項について
設計、研究、設計、分析、試験、評価を行うものであることから由来しています。
技術士が関わる業務は社会や環境に及ぼす影響が大きく、様々な問題があります。
この問題に対して専門知識を駆使しながら、課題解決する能力が
求められているといえます。
選択科目の対策方法はこちらで詳しく解説しているのでご参考にしてください
〇 技術士建設部門は必須の資格となっている業種がある。
受験者数も他部門と比べて圧倒的に多く、業界内での認知度が高い
〇 必須科目は建設部門全般にわたる6テーマから出題される
〇 選択科目は専門知識に加えて応用能力と問題解決能力が試される